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コムスタカ―外国人と共に生きる会 Kumustaka-Association for Living Togehte with Migrants

〒862-0950 熊本市中央区水前寺3丁目2-14-402

須藤眞一郎行政書士事務所気付

2016年熊本地震2016 kumamoto earthquakes

熊本地震から1年を前に:コムスタカの外国人被災者救援・支援活動の取組み 

2017年4月10日 中島 眞一郎 (コムスタカー外国人と共に生きる会)

  1. 熊本地震被災状況とその特色  
    2017年3月31日現在の熊本県集約分ですが、熊本地震による直接災害死は50名、震災関連死が166名、大雨による二次災害死5名の合計221名、負傷者2676名、被災建物  住宅18万8826棟、 提供された仮設住宅4303戸、提供予定のみなし仮設住宅 146000戸、仮説住宅やみなし仮設住宅居住者数約4万2000人となっています。行政による審査と認定が続いていることによりますが、震災関連死数と、負傷者数、被災住宅数は、増大し続けています。  

    2017年3月31日現在気象庁の発表によると、2016年4月14日熊本地震発生以降、4月14日と16日の震度7を最高に、震度6 5回、震度5 17回、震度4 117回、震度3 409回、 震度2 1164回  震度1 2570回となっており、震度1以上の地震回数は、4284回に達しています。熊本地震は、連日夜間にわたる最大震度7の激しい揺れと、1日数百回から数十回の地震の揺れが数ヵ月間続いたこと、人口約70万の熊本市を含めて全戸断水や都市ガス停止が2週間以上続くなど、ライフラインの喪失地域が広範囲で、復旧まで時間がかかったこと。被災した住宅が18万棟を超えたことなどが特色です。そのため、車中泊を含めて推定50−60万人の膨大な数の屋外避難者が発生し、指定避難所以外の避難所が次々生まれ、避難生活が長期化した。そのため、震災関連死が、直接災害死の3倍以上と多いことが、熊本地震の被災状況の特色です。
     
  2. 熊本地震から1年を前に  
    2016年4月の熊本地震から1年が、まもなく経過します。被災者として実感から言えば、長くもあり、短くもあった1年でした。被災から約1年が経過し、熊本県内の被災地では避難所が昨年11月17日ですべて閉鎖され、被災者は、移住、あるいは自宅に戻り、仮設住宅やみなし仮設住宅に転居して暮らしています。熊本地方で、被災した道路や橋などインフラの復旧、住宅やビルなど建物の解体や新築、修復工事など次々と行われ、表面上は復旧や復興へむけて急速に進んでいるように思えます。  

    熊本地方では、公的補助やグループ補助などによる復興需要と人手不足により企業の倒産や失業者の増加は見られませんが、被災を契機とする後継者不足による廃業の増加、熊本県内への企業の立地の減少、観光客などの減少がみられ、復旧復興需要が一段落した後に影響が出てくると思われます。  

    また、熊本地震の被災者は、避難生活の長期化から、震災関連死が増大しています。震源地となった熊本県益城町の被災者が暮らす仮設団地で、3月28日に61歳の男性が、死後数日へて発見されたことが、県内16市町村に整備された110ヶ所(4303戸)の仮設団地でおきたはじめての「孤独死」として2017年4月3日に新聞報道されました。また、地震後みなし仮設住宅に転居して暮らしている被災者で、13名が死亡していることも報道されました。  

    被災者にとって、地震の恐怖や長期にわたった避難生活の影響等が、今後、孤独死、自殺、精神疾患、DV、虐待などの増加としてあらわれてきます。コムスタカへの在住外国人からの相談のなかにも、地震後6か月を経過してから、自殺未遂、配偶者の失踪、配偶者の急死、DV、虐待、生活困窮者などの深刻な相談も増えてきました。被災者に寄り添った相談対応や支援がより求められています。・熊本地震という被災体験の現実を踏まえながら、今後とも外国人の相談に対応していきたいと考えています。  
     
  3. コムスタカの熊本地震!外国人被災者に対する中長期の支援活動  
    コムスタカー外国人と共に生きる会では、全国各地の皆さんから送金いただいた寄付金をもとに、2016年4月中の炊き出しなど緊急避難救援活動から、同年5月以降は、緊急支援活動とともに外国人被災者への中長期的な取り組みも視野に入れた支援活動に切り替えて、以下のような取り組みを行っています。熊本地震による外国人被災者救援・支援活動のためにコムスタカに寄付金をお送りいただいた皆さんへ、心よりお礼を申し上げます。  
    1. コムスタカホームページ上での地震関連情報の多言語情報の継続的提供
      やさしい日本語、英語、中国語、韓国語、ベトナム語、フイリピン語、タイ語、インドネシア語、ネパール語の9か国語で熊本地震災害関連情報をコムスタカのホームページ上で、2016年4月15日以降、継続的に更新しながら提供しています。    http://kumustaka.weebly.com/  
    2. 在住外国人の帰宅困難者や生活困窮者、シングルマザー等対象とした約30名以上に、緊急融資しました。  
    3. 在住外国人(主にDV被害者やシングルマザーら)への生活自立支援相談
      2016年4月被災以降70ケースほどの外国人被災者からの相談に対応しました。  
    4. 在住外国人支援の取り組みや今後被災者の課題を考えるイベント企画
      1. 2016年7月3日「熊本地震外国人被災者救援活動の報告と課題を考えるシンポジウム」
        (くまもと県民交流会館パレア会議室約80名参加)
      2. 2016年10月23日「DVをなくすために、DV加害者対策を考えるシンポジムム」
        (くまもと県民交流会館パレア会議室約50名参加)
      3. 2017年2月12日「移民と人権−アメリカの移民政策に学びながら、日本の外国人政策を考えるシンポジウム」
        (くまもと県民交流館パレア会議室  約50名参加)
    5. 在住外国人シングルマザー被災者を対象とした実態調査  
      2016年7月から2017年1月の約半年間に30名の外国籍シングルマザーを対 象に被災体験等のインタビュ−調査を行い、調査結果をまとめた報告書や提言を2017年7月発刊予定です。  
    6. 熊本地震からの復旧・復興計画への他のNPO・NGOや行政との連携 活動。  
    7. 熊本地震での外国人被災者救援活動や支援活動の体験を話す
      発災後の1年間で、災害時の多文化共生等のテーマで講演やセミナーでの講演依頼やパネリストの依頼が、15か所(熊本県内外の大学、フィリピン人会、熊本市国際交流振興事業団、県外のNPOやNGO、行政機関など)からあり、熊本地震での外国人被災者救援・支援活動について講演や報告を行いました。   
    8. 今後 熊本地震から1年をふりかえり、災害時の多文化共生という観点から、熊本県、熊本市、熊本県国際協会、熊本市国際交流振興事業団など公的機関の外国人被災者のための対応(特に発災後10日間の応急対応について)について、民間団体の立場からの検証を行い、コムスタカのニューズレターやホームページなどで公表していきます。  
コムスタカの熊本地震による外国人の被災者支援のための 寄付をお願いします。 ご送金いただける方には通信欄に「(地震)被災者支援のため」など 明記してください。  

送金先 
郵便振替 口座番号  01970-4-26534  
     口座名   コムスタカ  

他の金融機関から
      振込先口座番号  199(イチキュウキュウ)店0026534
        口座名   コムスタカ外国人と共に生きる会

 

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