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コムスタカ―外国人と共に生きる会 Kumustaka-Association for Living Togehte with Migrants

〒862-0950 熊本市中央区水前寺3丁目2-14-402

須藤眞一郎行政書士事務所気付

2013年コムスタカ活動報告Activity report 2010

2014年4月27日   中島 眞一郎

はじめに
2013年は、手取りカトリック教会司祭・信徒会から同年1月15日に1985年9月以来連絡先として使用してきた手取カトリック教会からの連絡先の変更及び教会内の資料や荷物の撤去を求められました。そして、同年2月27日までに連絡先の変更や荷物等の撤去をおえ、新しい連絡 先で活動を継続することになりました。

2013年を振り返ってみると、外国籍住民からの相談が増加してきたこと、相談者の国籍や相談内容が、定住化の進展に伴い、出生から死亡までのいわゆる「ゆりかごから墓場」までのライフサイクル全般に至るようになり、より多様化してきたことがあげられます。また、同年9月に技能実習生問題を人身売買の労働搾取の視点からとらえるシンポジウムを開催できたこと、DVやストーカーなど女性への暴力の問題や人身売買問題、LGBT(セクシャルマイノリテイ)問題などの 人権問題での関係民間団体や行政機関、そしてアメリカ領事館との協力が進展しました。


1. 外国籍住民からの相談
2013年 電話での相談は、のべ700件―800件に及びますが、相談の解決へ向け、具体的に取り組んだのは、122ケースです。電話のみの対応 53件  面談 69件(うち同行・支 援をおこなったケースは27件)でした。

性別では、82%(100件)が移住女性、9%(11件)が子どもの問題(国籍取得、認知、 養育費請求など)、九%(十一件)が移住男性の問題でした。

国籍別の相談は、フィリピン籍からの相談が71%(87件)と一番多く、二番目が中国籍の14%(17件)ですが、インドネシア(3件)、タイ(3件)、ペルー(3件)、パキスタン(2件)、ナイジェリア(2件)、各1件がルーマニア、ポーランド、コロンビア、ボリビア、チリ、オーストラ リアで、相談者の国籍も13カ国と多様化しています。

地域別では、熊本県内が104件(85%)を占めていますが、九州内の他県(5件)や関西地方(2件)や関東地方(五5件)や四国地方(一1件)から、そしてフィリピン、タイ等国外(5件)から となっています。

相談内容としては、移住女性からの相談が大半を占める関係で、国際結婚の破綻などに伴う在留資格(ビザ)問題や国際離婚、DV(配偶者間暴力)、日本人配偶者からの遺棄(ネグレクト)が最も多いのですが、配偶者の高齢化による介護や死亡による相続問題の相談、子どもの国籍取得や認知、養育費請求 就学、就職、非行問題などもあります。また、借金や貧困問題の相談や、賃金未払いなどの労働問題や職場内でのいじめといった人権問題、技能実習生からの未払い賃金や人権侵害などの問題また、オーバーステイとなった外国人の在留特別許可、難民申請、大村入国管理センターに収容されている外国人からの相談、警察に逮捕された外国人等からの相談等もあります。

2013年に、裁判所での調停や訴訟支援をした離婚等訴訟や損害請求訴訟等係争中のケースは2件でしたが、これも同年10月までには、外国人の勝訴や有利な和解となって解決に至りました。(但し、2014年1月から2月にかけて、裁判所での調停や訴訟に至った相談ケースが、7件が あらたに係争中となっています。

相談ケースの内訳   
 総計 
   122件 (内訳 電話のみ53件、面談69件 うち同行支援に至ったケース27件)
 性別   
   外国籍女性100件 外国籍男性11件 子ども11件
 国籍別  13ヵ国 
   フィリピン(87件)、中国(17件)、ペルー(3件)インドネシア(3件)、タイ(3件)
   以下、各1件 ベトナム、パキスタン、ルーマニア、ナイジェリア、コロンビア、チリ、
          ボリビア、オーストラリア
 地域別
   熊本県内 104件  九州内 5件 四国地方 1件 関西地方 2件 
   関東地方 5件     国外(フィリピン、タイ)5件


2. 啓発のためのイベントなど催し
2013年は、コムスタカー外国人と共に生きる会の主催のイベントは、同年9月7日のパレア第7会議室での「人身売買をなくすためのシンポジウム」(約50名参加)を行いました。同年10月11−12日の熊本学園大学での第六回東アジア市民共生映画祭の開催協力、同年11月17日にフィリピンの台風被害者への救援募金をおくるために、フィリピン人会・熊本(FOK)と共 催で、熊本市下通アーケードで街頭募金活動(約20名)をしました。

3. コムスタカ関係機関の催し参加

  • 3月6日  第15回 福岡入管との意見交換会 (コムスタカより3名)
  • 5月12日 移住労働者と共に生きるネットワーク九州総会 「外国にルーツをもつ子ども達」。
          福岡市 大名カトリック教会  九州各地から約50名(コムスタカから2名)
  • 6月7日  熊本県DV対策連絡会議 ※コムスタカとしての質問と要望を提出。
  • 6月14日-15日 移住労働者と連帯する全国フォーラムIN神戸へ参加
          全国から400名以上、コムスタカから7名参加
  • 12月5日 第10回移住労働者と共に生きるネットワーク九州と大村入国管理センターとの意見交
          換会、九州各地から22名(コムスタカ関係7名)
  • 12月15日 移住労働者と共に生きるネットワーク九州主催「ハーグ条約」の 公開学習会 
           全体26名(コムスタカから 3名)
     

4. 外国籍住民への施策の提言活動
行政への政策提言については、2〇13年6月7日の熊本県DV対策連絡会議で、質問と要望を行い、また同年6月21日に、熊本県DV防止被害者保護基本計画(第三次)改定案へのコムスタカー外国人と共に生きる会として、意見と提案を行いました。(コムスタカ第84号掲載)。これに対して、コムスタカの意見と提案への熊本県子ども家庭福祉課からのヒヤリング(趣旨と内容の聞き取り調査)が同年10月2日に行われました。但し、2014年4月施行の基本計画(第三次 には、そのほとんどが反映されず、今後の検討課題にとどまっています。

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